Sky CleAr

節度さえ守れば、好きなこと、好きなもので固めた人間が勝利するそうです(笑)

93カルカッタ100を弄ってみる

例の初代93カルカッタですが、Amazonの商品レビューページにあった画像に触発され、こういったものを入手しました。

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香川塩ビ工業という、主にAbu系のパーツを扱う業者さんが販売するベイト用ハンドル。コルクノブを装備、見た目にも高級感があります。OEM品なのか、PCのバルク品のような簡素な梱包でメーカー等は不明。針金のようなものは、ついでに買ったハンドルノブのキャップを外すためのツールで、今回は使用しません。

 

最初にハンドルノブ内の状態が気になったので分解してみました。各ノブボールベアリング2個、すでにオイルが塗布されていました。

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弄る…というほど大そうなことはなく、ただのハンドル交換ですが書いてみます。

このコルクノブのハンドル、ハンドルノブの幅が82mmだそうです。93カルカッタは70mm。パッと見ても違いが分かります。金色の「ロ」型のパーツはスペーサー、シマノのリールに取り付けるには必要になります(こちらも香川塩ビ工業さんで購入)

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そのスペーサーを乗せた状態。シマノの大型を除いたベイトリールは7mmサイズのネジが採用されているため、Abuやダイワの8mm用のハンドルをそのまま乗せると無駄な隙間が発生、事実上このスペーサーが必要になります。

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ちなみにこのスペーサー、耐久性は高いがリール側パーツへ傷を付ける恐れのあるハードタイプと、耐久性が低い代わりにリールへのダメージが少ないソフトタイプがあるそうです。今回はハードタイプを選びました。

 

ハンドルを乗せた状態。隙間が埋まります。

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ハンドルにはリテーナーが付属していましたが、ナットがなかったのでジムズドレスアップパーツの洒落乙なナットを流用。これ、入手した93カルカッタが純正のリテーナーだったら、穴の空いたただのナットを取り付けることになり、さぞ不格好になっていたでしょうね。まあ、もしそうなれば05カルカッタのナットをメーカーから取り寄せ…って、もうパーツ在庫切れてるか。

さておき、こんな感じに。

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いや、コレ最高かも。メーカー純正製品とも思えるくらいにリール本体とハンドルの色やデザインがマッチしています。重厚な(アルミですが)シルバー金属と木またはコルクなどの天然素材…所有欲を満たしてくれますね。

 

ところで、先ほどのスペーサー(下の図では緑色で描いた)はハンドル受ケ座金(青色)に、「乗った」状態になっています。販売サイトにも書いてあったのですが、おそらくこの薄い金属パーツであるハンドル受ケ座金には結構な負荷がかかっているかも。商品ページにも自己責任でお願いしますという旨が書いてありました。個人的には大丈夫だと思うのですが。

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ハンドルを交換したついでにこんなものが家に余っていたので…

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テキトーに絵を描いて、印刷。

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痛リール化w ステッカーは防水仕様とのことです。

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コルクグリップのロッドとの相性抜群。

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どうでもいい話ですが、絵柄の中にあるKAM moto Aniota Fishing Lifeですが、本当はPoor Fishing Japanにしようと思ったのですが、ピュアフィッシングさんに怒られそうなのでやめましたw

ベイトリール 組み立てキットw

続けて更新。

突然ですが、モデルガン(弾の出ない、あくまで実銃の雰囲気を再現することに重きを置いた玩具の鉄砲)や田宮のRCカー等を経験したことのある方なら、おそらく自分でリールを組み立てたいと思ったことがあるでしょう。いや、自分でオーバーホールすれば事実上そうすることもできるのですが。

 

少し前にアクシスver.2を手に入れたことを書きました。

kam-hobby.net

 

実はこの後、また別の(外装のみ)極美品な個体を手に入れていて、それを全バラ洗浄した後(元の状態はキャスコンを限界まで締めたくらいにハンドル回転が重かったです)、そのまま各パーツを袋詰めにして保管していました。目的はまた別にあったのですが、何となく部屋の片隅に完全分解されたリールを放置しているのもアレだということで、今回はそれを組み立ててみました。

本当は一つずつ組み立て手順を詳細に解説していこうと思ったのですが、さすがに時間がかかる上に記事としても需要がないようなので、適当に画像を並べるだけにしました。

 

とりあえず袋詰めにされたパーツ類。奥に1個目入手個体を置いています。

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フレームから組み立てますが、いきなり要注意。ウォームシャフトはEリングであらかじめギア(パーツNo.45およびNo.46)を固定しておかないと、後でまた最初からやり直す羽目になります。当然、私はやり直しましたw

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このEリング、めちゃ固いです。

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クラッチは、パーツNo.98「本体B」(Abuでいえばパーミングカップ)を装着してからでも取り付け可能。

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ここからハンドル機関側組み立て。

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メインギア軸を取り付けるのですが、パーツNo.28「クロスギア(A)」には裏表極性あり。

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正。メインギア軸が、よりギアに深く差し込まれます。

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取り付けた状態。

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ここから少し作業しにくいので、画像内に文字を入れて解説。この状態から…

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この状態へ。慣れてないと、ちょっと難しいかも。

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というわけで、必要最低限の解説で終了(笑)

当たり前かもしれませんが、オーバーホール済みということで、回転好調です。シャリゴリなし。グリスはシマノ公式動画に従い、ACE-0、SHIP-1等を使い分けています。(もっとも、アクシス発売、出荷当時これらグリスが存在していたかは不明ですが)

 

極美品な2つの個体がそろいました。

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う~む。このゴールドは金カルと違い優しい金色、でしょうか。

 

いずれにしても思い入れの深いリールです。以前、1個目個体を何度か使用しましたが、スプール重量ゆえに軽量ルアーに対するレスポンスが若干悪いこと、また大型ハンドルゆえか体感的なギアが低く感じるものの、巻物系なら十分現代でも通用するスペックだと思います。片方は保管および展示用、片方を実釣用とします。

93カルカッタ100、写真を撮り直し&簡易インプレ

あの光源の画像では見栄えが悪いので、ちょっと撮り直し&簡素ながらインプレを追加します。(昨夜言い忘れていましたが、このリールのハンドルリテーナー部分はオリジナルのものではなく、ジムズドレスアップパーツと呼ばれるオプション製品でした。オリジナルはパソコンのマウスのような、もっこりとした灰色の樹脂のリテーナーです。お詫びします。)

 

前も言いましたが、この2022年に手に入れられる個体としては相当な美品かと。当初汚れは結構ありましたが、歯ブラシと温かいお湯で外装の汚れはほぼ落ちました。ただし、ハンドルノブの溝の部分に一部の汚れが残っていますね。ここ何らかの薬品を併用するなりすれば落ちるかもしれないですが、現時点ではパーツを傷めたくないので保留です。

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経年による変化なのか、クラッチとハンドルの色が違います。素材自体が違うようです(ハンドルノブは柔らかい樹脂)クラッチの本当に指で押さえる部分(四角く囲われた内側)は、こちらもゴムではないようですが、何らかの柔らかい素材です。

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前のオーナー、汚れから推察するにそこそこ使い込んでいたようですが、相当扱いには気を付けていたのでしょうか。よくある置き傷というのがどこにも見当たらないです。リールに傷つけない派の私も、さすがにここまでは…。

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クラッチ裏側、黄ばみが強いです。

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簡易分解。この93カルカッタは、05カルカッタとパーツが結構な割合で互換性があるそうです。

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前に撮っていた05モデルの簡易分解状態。スプールは色とSVSのブロックを除きほぼ同一のように思えます。スプール重量はいずれも約18g。

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ところでこの93モデル、SVSを調整するのにハンドル側一式を外し、さらにスプールも一緒に引き出さないといけません。釣り場でこれをするのは気を使いそうですね。12カルカッタや05カルカッタのユーザーなら、ボールベアリング横の二つの穴はSVSの個数確認用の穴に思えるかもしれませんが、そもそもパーミング側がフリップオープンしないので、この穴は単に軽量化か何かの理由で設けられているのだと思います。隣の金色部分はブレーキドラム。

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ちなみに、フレーム内にある「UH」と書かれた部分の手前にやや歪な穴がありますが、ここから小型の+ドライバーを通しフレームを分解するのですが、穴が小さく、手持ちの100均精密ドライバーだとドライバー先端がギリギリ届かず、やむなくドライバーの柄の部分を削る必要がありました。

 

左奥12カルカッタ101、右奥05カルカッタ101、手前93カルカッタ100。93カルカッタは左ハンドルモデルは存在しないようです。

(12カルカッタはハンドル機関を固定するのにサードパーティ製の六角タイプのネジを取り付けています。オリジナルはマイナスタイプです)

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オーバーホールした際のバラ画像。この後ハンドルノブも分解、グリスアップしています。

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